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映画『市子』(2023)感想

 

アマプラにて映画『市子』を視聴しました。

 

 

感想を書く上で、ネタバレが入ることがありますのでご注意ください。

 

 

映画『市子』感想

 

 

無戸籍の話かな…?と思ったらやっぱり無戸籍の話でした。

 

昔、ドラマ『息もできない夏』武井咲さんが無戸籍の人物を演じられていたのを観たときも、とんでもなく大変な苦労をされていて、何とかならないものかなぁと考えこんでしまったのですが。

 

 

この映画の人物、市子(杉咲花さん)も大変な苦労をされていて、なかなかやるせなかったです。

 

もし、無戸籍ではなかったら事件は起きなかったはずですし、人として当たり前に持つものさえ何も持てなくて、常に怯えて暮らす日々はしんどいものだったでしょう。

 

市子には普通に戸籍のある人間として生まれて、長谷川さん(若葉竜也さん)と幸せに暮らしてほしかったですね。

 

 

結局、市子はどこへ行ってしまったのかわからずでしたが。

 

過去の経緯を知っても変わらずあれだけ想ってくれる長谷川さんがいたのに、もったいないなぁと思ってしまいます。

 

友達とケーキ屋さんを開く夢も叶えてほしかったですし。

 

まるで探偵のように市子を探しまわってくれた長谷川さんがいた事実は、市子にとっては幸せなことだっただろうなと思えてなりません。

 

 

くん(森永悠希さん)と一緒に心中した(とされる)掲示板の女性の戸籍を乗っ取って、今度こそ幸せを手に入れるつもりなのでしょうか。

 

それはそれでまたいつバレるかと怯える人生の選択にもなりかねないし、逃げ続けてしまう人生になってしまうと危惧します。

 

視聴者に委ねる結末となりましたが、どんな事情があるにしろ罪は罪で償ってほしくもあり、複雑な思いです。

 

長谷川さんなら出所するのを待ってくれると思うだけに、そこはちょっと残念でした。