アマプラにて視聴。
ネタバレが入ることがありますので、ご注意ください。
キャストの感想
キム・ヨンホ役のソル・ギョングさん。
青年〜中年の20年を一人で演じられています。
やっぱりソル・ギョングさんって凄い!
と、この映画でも思わずにいられませんでした。
ストーリーとしては過去に逆走していく形で、どんどん若くなっていくのですが、その時代に応じて姿形もガラッと変わり、その変貌ぶりは"あれ?これってソル・ギョングさん?"と混乱してしまうほど。
特にラストの20年前なんて、本当に当時に戻ったの?と思うくらいでしたし、何なら当時、撮影しておいたのかしら?と思うほどで終始、驚かされっぱなしでした。
ユン・スニム役のムン・ソリさん。
聡明なお嬢さんという感じで、とてもよかったです。
ソル・ギョングさんとは、『オアシス』コンビですね。
あの映画もなかなか強く印象に残っている作品なので、また2人の姿を見られて嬉しいです。
『オアシス』は2002年なので、こちらは3年前の作品なんですね。
ストーリーの感想
ペパーミントキャンディーがとにかく印象的でしたが、キャンディーにしてはかなり大きめサイズで、この真っ白なキャンディーは一体何なのだろうか?と思って観てましたが、ハッカ飴のことなんですね。
ハッカ飴って子どものときに、一度食べたかな?くらいの記憶しかないですが、スースーして苦手で食べられなかったような。
全部観たあとに思い返すと、病室のスニムの元に、ペパーミントキャンディーを届けるシーンがとても切ないです。
ヨンホが心から戻りたいと思ったのが、20年前のピクニックのあたり。
激動の時代を駆け抜けてきたのもあるし、人生をやり直したいとかいうのはなくて、純粋にあのときに帰りたいと思ったのかも。
あのときのヨンホは、これまで見てきたヨンホとは信じられないくらい穏やか純朴な青年で眩しいくらいでした。
先日観た映画『1987、ある闘いの真実』がずっと心に残っていて、事件についてもいろいろ調べたりなどもしたのですが。
もっとこの時代のことを知りたくなり、その時代を通過するこの作品も観てみたわけですが、過去に遡るにつれ、まさか加害側を描いてあるとは観る前は思ってもみなく衝撃でもありました。
軍隊のシーンが、光州事件のあたり。
一番、悔いていて人生を狂わされたと思われる原点がそこなんでしょうね。
そのときから彼の中ではもう正気を保てなくなっていたのかも。
あの体験がなかったら、スニムと歩む道を選んでいたかもしれないと思うと切ないですね。