Netflix映画。
この記事ではストーリーの結末を含むネタバレに触れています。気になる方は視聴後に読まれるのをおすすめします。
『新幹線大爆破』
公開年:2025年
上映時間:約137分
ジャンル:サスペンス、パニック
個人的満足度:★★★★★5
予告編
あらすじ
新青森から東京まで走行するはやぶさ60号に「爆弾を仕掛けた」という電話が入った。時速100kmを下回るとその爆弾は爆発するという。列車を止めることはできない中、他の列車との衝突を避け、車内のパニックをしずめなければならない。果たして、爆発から逃れることはできるか…?
キャスト
草彅剛さん:高市和也 車掌
細田佳央太さん:藤井慶次 車掌
のんさん:松本千花 運転士
要潤さん:等々力満 動画配信者
尾野真千子さん:加賀美裕子
豊嶋花さん:小野寺柚月
斎藤工さん:笠置雄一
ネタバレあり感想
泣いた〜!!
よくあるパニックものかと思っていたら。
なんだろ…7,8号車を分離して停止させる流れのときに、気づいたら泣いてた…笑
なんだか自分もその恐怖を一緒に味わってるような錯覚に陥っていました。
余計な前置きなどもなく、新幹線に乗車するシーンからはじまるので、自分もまるで乗客としてそこにいるかのように入り込める構成になっていて、非常に没入感ある映画でした。
緊迫感あってスリルあり。とてもよかったです!!
面白かった!!
犯人絶対乗客だよなぁと思って観ていて、最初松尾諭さんかなぁなんて思っていたのですが。
怪しさ満点!!
でもそんな単純ではないですよね。
小野寺さんはねぇ、動きが怪しかったし、豊嶋花さんだし、何か重要な役柄なんだろうなぁとは思っていたもののまさかの犯人だとは。
豊嶋花さんの演技、とてもよかったです。
10代特有の危うさ感じる佇まいとか、闇を抱えていながらも罪を犯すことでどこかふっきれているようにも見える表情とか、表現力が素晴らしかったです。
やっぱり子役さんからやってる子は違いますね。
あんな事件起こしても仕方ないとさえ思ってしまうほど、彼女の置かれた立場は絶望的であったんですね。
あんな風に思想がイカれていて、虐待までしている父親なんて。
それってもう親とは言えないのでは?
引き離さないと彼女のような犠牲者を生み、犠牲者から犯罪者にまでなってしまう。
教師も知っていて見て見ぬふりってことだったけど。
それらがちりつもって、犯行への原動力になってしまったのだろう。
あそこまで虐待がひどく、まわりの助けも得られないともはやもう生きていく力も残っていないんですよね。
生きていくために復讐するのではなく、自滅するために復讐することを選ぶ。
こんな危うい人間…って思うけど、実行する気力ないだけで現実には恐ろしいほどいると思います。
このような事件、現実に起きてもおかしくないかもねと思わせる背景でした。
この映画は1975年同名タイトル映画のリブート版だそうで。そんな昔にこんな面白い映画やっていたんですね、すごい。
高倉健さん主演だそうで気になります。
今作の主演、草彅剛さんもよかったです。草彅剛さんって全然老けないですよね、すごい。肌ツヤツヤだし、いつまでも小顔、スタイル良し。実生活もきちんとされてるんだろうなとうかがえる。この高市という車掌は責任感あふれるキャラクターでとてもよかった。涙ポロポロ流すシーンや、ラスト小野寺さんを見つめる眼差しなど心持っていかれますね。ジーンとなります。
のんさんも運転士役、とてもかっこよく似合ってました。
新幹線の運転士って1人なんですね。
急病になったときとかどうするんでしょう。
もう一人の共犯者古賀に小野寺さんは利用されたみたいな流れもよかったです。
こういう病んでる10代にSNSで近づいてくるよくいる危険人物…てだけじゃなく、きちんと背景もあったのが単純な話じゃなくて個人的によかったな。
現実の事件だと、無差別とか「誰でもよかった」とかそういうの多いじゃないですか。
でもこれは新幹線じゃなければだめだった理由とか、小野寺さんの事情から、古賀の背景まできちんとはまっていて、しっかり練られたストーリーだなと感心しました。
だからこそ面白かったし、評価できるポイントだと思います。
緊迫感もずっと続くので、パニック映画としても十分見ごたえあると個人的には思いました。