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韓国映画『ベイビー・ブローカー』(2022)感想

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U-NEXTにて視聴。

 

ネタバレが入りますので、未視聴の方はご注意ください。

 

『ベイビー・ブローカー』

公開年:2022年

上映時間:約129分

ジャンル:ヒューマン

個人的満足度:★★★★★5

 

予告編

youtu.be

キャスト

ソン・ガンホさん:ハ・サンヒョン

カン・ドンウォンさん:ユン・ドンス

ペ・ドゥナさん:アン・スジン

イ・ジウンさん:ムン・ソヨン

イ・ジュヨンさん:イ刑事

 

感想

韓国映画ですが、監督脚本日本是枝裕和さん。

 

是枝さんの映画は『誰も知らない』は好きなのですが、『万引き家族』が個人的にどうにも苦手な感じだったのでこの映画もどうかな…と身構えてしまいましたが。

 

タイトルからして、やばそうな怖い映画かもしれないとの先入観もありましたし。

 

でも観た感じ、サンヒョンたちがやっていることは置いておいて、個人的には意外と好きな映画だと思いました。

 

こう言っていいのかわからないけど、何ていうか心あたたまる映画だった。

 

これは予想外だったので、観終わって安堵したくらい。

 

サンヒョンの立場とソヨンの立場、スジンの立場と視点が違ったのがよかったと思う。

 

それぞれの置かれた環境とか思いとか、本当いろいろだなと思った。

 

個人的にジーンときたのは、少し成長したウソンがスジンと過ごしてるところ。

 

バスのシーンとか海辺のシーンとか。

 

一時的のようだけど、なるほどスジンとなら安心と思わせるものがあった。

 

養父母になるであろう方もよさそうな方たちだったから、ゆくゆくはそちらに預けられてウソンも安心なのだろうか。

 

ソヨンがどうにか繋いだ命が、あらゆる人の傍で守られていくのは尊いことだと思う。

 

ソヨンが出所してもウソンを引き取らない理由は、それまでのソヨンの台詞からもわかる。

 

きっと生い立ちもよくなくて、自分を愛せるほどの愛も受けていなかったのだろう。

 

こんな私に育てられるよりは、例え血の繋がりがなくても養父母候補の方たちのように、守ってくれる人に育ててもらった方がいいと思ったのだろう。

 

"生まれてきてくれてありがとう"

こんなに嬉しい言葉はないよね。

 

この言葉って俳優さんやアイドルなど著名人に対して、ファンがかけている言葉としてしか耳にしたことがない。

 

特別な人だけが言われる言葉と思っていたけど、窮地にいる人にとってこれほど報われる言葉ってないと思った。

 

この言葉の持つ力の強さを知れば、もっと互いに言い合っていい言葉な気がする。

 

サンヒョンたちに出会っていなかったら、ウソンもどうなっていたかわからないよね。

 

サンヒョン、ドンスたちとみんなで育てればソヨンもうまく育てられそうだけど、自分が自分の足で立つことからと思ったのだろうな。

 

そんなソヨンの気持ちを汲んで、みんなが動いたのがあたたかいなと思った。

 

偶然出会った他人のことなのに、何てあたたかいんだろう。

 

ソヨンが自分の足でしっかり立って、いつかウソンに会いに行けるといいね。

 

遠くで見守るサンヒョンの眼差しも、とてもあたたかいのだろうな。