この記事はドラマ『夕暮れに、手をつなぐ』最終話のネタバレ含む感想記事です。
音(永瀬廉さん)のナレーションがずっとバッドエンドを思わせるものだったので、このエンドは予想外でしたし拍子抜けでした。
ドラマとしてはうまくおさまったのかもしれませんし、ラブストーリーということでくっつく2人を見たかった人には満足だったかと思われますが。
個人的に思ったのはあれだけ才能、才能と言われていた空豆(広瀬すずさん)をなぜ挫折したストーリーにしたのかなぁと。
音のナレーションから想像していたシナリオもそうだけど、最後には見違えるほどお洒落になったかっこいい空豆で締めるのかと思っていたので。
そこに期待して観続けていた自分もいます。
パリでのシーンが一度もなかったから、帰ってきてからも才能、才能言われてる空豆に説得力がない気がします。
何にも変わってないように見えてしまうんです。
そして、音なんですが。
セイラ(田辺桃子さん)が引っ掻きまわしたのも問題ですが、セイラに泣きつかれたときに手をまわしたのもそうだし誰にでも優しいキャラクターだから一番そばにいる人を守れるのかなという不安は残るんです。
空豆はみんなを幸せにする人より、近くの人を幸せにできる人を求めてるからこれでよかったのかなと疑問はあります。
本音を言うなら音には、好きなら好きで空豆が挫折したときに電話でもいいから話を聞いてあげてほしかった。
一番しんどいときにそばにいなかったんですよね。
ミュージシャンとして成功するまでは想いを告げられないってとらわれて、男としてのけじめやプライドのようなものがあったのだろうけど。
そんなのいいから、すぐにでも空豆に寄り添ってあげてほしかったですね。
空豆は空豆でやはり捨てられた過去があるから、心のガードが強かったですし。
また捨てられるくらいなら最初から求めないでいようと諦めに近い感じで。
破天荒なキャラクターのわりには、肝心なところで臆するキャラクターだったように思います。
そして、運命の出会い方を何度も強調されていましたが。
音はわかるけどね。
空豆はあのとき、婚約者がいたよね。
振り返ってみて運命的な出会いだったと思ってるってことなんですかね。
空豆は婚約者に振られて憔悴してたときにそばにいてくれたのがたまたま音だったから、好きになってるような印象しか持てないんですよね。
音が出ていくまではずっと一緒に過ごしてきたわけだし。
個人的には最終話でも葉月さん(黒羽麻璃央さん)に惚れてましたね。
音からの手紙をもらった空豆を見て、さりげなく飲み物買いに行く優しさ。
こんな気遣いできる人がいたら、私はそっちに惹かれてしまうでしょう。
ここまできたら葉月さんと空豆と空豆母(松雪泰子さん)で仕事してるシーンも見たかったですね。
黒羽麻璃央さんを拝見するのはたぶんこのドラマがはじめてでした。
女優の桜井ユキさんと結婚されたときに名前を知ったくらいだったので。
舞台の方で活躍されてる方のようですが、これからもドラマとか沢山出てほしいなと思いました。
軽やかな演技がとてもいいです。
ときどき落合モトキさんに似てる気がします。
私が空豆だったら、葉月さん選んでますね。
パリでも一緒にいられるし、一緒に仕事もできて。
何で空豆の心にすっと入らなかったんでしょう。
たぶん、音より早くに出会ってたらどうなってたかな?とも思います。
キャストはみなさんとても良くて、特に広瀬すずさん。
涙を流すシーンとかハッとさせられるほど美しすぎて、それだけでもこのドラマを観てよかったかもと思わされましたね。
それからこのドラマのメイキングは本当に楽しそうでそちらも楽しみでした。
広瀬すずさん、永瀬廉さんが本当に仲良すぎて微笑ましかった。
とても絵になる2人だし。
2人、またどこかで共演してほしいですね。