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台湾映画『悲しみより、もっと悲しい物語』(2018)感想 深い愛に号泣

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台湾映画悲しみより、もっと悲しい物語』(2018)の感想記事です。

 

hark3.com

 

感想を書く上でネタバレが入る事があります。

 

キャストの感想


まずK役のリウ・イーハオさん。

この映画を観ただけですっかりファンになってしまいました。

何でも「台湾で一番萌える男性」「台湾で最も萌える彼氏」などと言われてるそうで。

そりゃそうですよね。

この甘いマスクにこの演技力ですから。

はじめは庄司智春さんに似てるなぁなんて思いながら観てたのでこんなに心を掴まれるとは思ってませんでした。

観ていくうちにリウ・イーハオさんの眼差しとか演技とか凄い好きだわとあっという間に惚れ込みました。

凄い優しい感じが心地いいのです。

まあKに惚れたのもあるのですが。

こんなに自分のことを犠牲にしてまで相手のことを考えられる人って見たことないから惚れないわけがないです。

全てを達観して菩薩のようでもあるKでしたが、実際は葛藤や苦しみがあったのが分かってからの演技が凄かったですよね。

号泣しすぎて大変なことになりました。

後半30分は特に泣かされっぱなしになりますから、覚悟しておいた方がいいでしょう。


クリーム役のアイビー・チェンさんも凄かったですね。

高校生役は別の女優さんが演じてますが、高校生時代含めあのわちゃわちゃした感じが個人的に苦手なのでクリームに関してはちょっと疲れるなぁと思いながら観てました。

Kで癒されるので別に支障はなかったのですが。

ところがですよ。

実はKの秘密を知ってたと分かってからの演技はそれまでからは想像つかないような繊細な演技をされていて胸を打たれました。

そのためKにも泣かされるわ、クリームにも泣かされるわでえらいことになりました。

 

ストーリーの感想

 

まず冒頭から亡くなったKの物語を辿るという感じなので、終盤泣かされるだろうなというのは頭にありました。

でも誰がこんな展開になると思うかですよ。

ちょっと素人の頭では想像つかない世界でした。


Kははじめ淡々としてる感じだったのでこちらもそのつもりで観てたのですが。

クリームのドレス選びに付き合ったあとからですよね。

抑えてたものがバアッと溢れて、そこからのKが悲しくて切なくていたたまれなくてどうしようこの気持ちという感じで胸が苦しくなりました。

ここまで感情移入させられる演技をされるリウ・イーハオさんが本当に凄いです。

ドレスを着たクリームが追いかけて来てくれたのも幻想だったなんて。

そこで本当はクリームと一緒にいたいのが痛いほど分かってしんどいです。

でもクリームのためにそれは許されないと思ってるからKはそこからまた這い上がらないといけないのがどうしてこんなに苦しんでまで、、と切なくてたまりません。

そして衝撃なのがクリームの結婚式で父親役としてヴァージンロードを歩いちゃってるんですよ。

何が悲しくて好きな人、愛する人とヴァージンロード歩いて相手に渡さないといけないの、、って凄い苦しかったです。

どんな罰ゲームだよっていう。

本当は相手として祝福されたかったでしょうに。

ここのシーンはもう涙腺崩壊でした。

リウ・イーハオさんの表情が凄くリアルでKの心情がひしひし伝わってくるんですよ。

クリームへ向ける視線1つとっても切なくて思い出しただけでも泣けてきます。

ヨウシェン(ブライアン・チャンさん)に律儀に頷き託すシーンは、涙腺が本当にだめになりました。

演技以上のものがありましたよね。

自分がこれまで観てきた演技の中で一番心揺さぶられたといっていいくらい胸にささりました。

パン(ハー・ハオチェンさん)が泣いてるのを観たときも号泣でした。

どうか誰かKを幸せにしてあげて、、こんなのってあんまりだよと胸が痛いです。

クリームお願い気付いて、、と思ってたのですがまさか気付いていての演技だったとは、、。

だってここがクライマックスかと思いましたから。

ボニー(エマ・ウーさん)も知っていたからあの悲しげな表情だったんですね。


Kはクリームが一人で生きていけないのを分かっていた。

確かにシンディ(アニー・チェンさん)が言っていたようにまわりの人や視聴者からはクリームは強く生きていけるようにも見えていました。

でもやっぱり一度大きな喪失を体験しているから一度は乗り越えられても二度めはなかったのでしょう。

それを分かっていたKだから、自分がいなくなっても生きていけるように心を押し潰してまで奔走していたのですが。


それが誤算だった。

例えクリームの前にどんなにいい人が現れようともK以上の存在には決してならない。

ヨウシェンやボニー。
とても素敵な人たち。

まわりに寄り添ってくれる人がいたのに、それでもKにしか埋められなくて。

Kがいなかったら誰がいても一人と同じだった。

クリームにとってKの存在がそれほどまでだとクリームが戻ってくるまでKは知らなくて。

自己犠牲からくる謙遜の気持ちが根本的にあったからだと思われますが。


切っても切り離せないもの、、想像以上に深い愛にただただ号泣でした。


この映画をきっと一生忘れないでしょう。

Kの生き方や2人の愛がそれだけ深く心にささりました。